型枠工事いろは
COLUMN

柱型枠工事での注意点

柱壁型枠工事とは、鉄筋コンクリートの柱をつくるための型枠工事のことです。柱型枠工事では、せき板の表面の確認やセパレータのかぶり厚さ、出隅の密着に注意します。

せき板の表面の確認

高層ビルなどの繰り返し同じような柱を立てる場合には、型枠の使いまわしが頻繁に行われます。一度でも使用されたせき板は、表面にコンクリートの塊が付着していることがあります。

せき板の表面にゴミが付着していると、仕上がりの品質に悪影響を及ぼすので、型枠工事を行う前に、せき板の表面を確認します。

セパレータのかぶり厚さ

かぶり厚さとは、鉄筋コンクリート内部に埋め込まれた金属が、柱の中にどれぐらい埋め込まれているかという厚さです。この厚さが薄いと、壁から金属が露出したり、コンクリートのヒビで水が浸入したりして、金属が錆びやすいので問題となります。

かぶり厚さは、鉄筋だけでなくセパレータも同様です。柱にセパレータを設置したときに、セパレータが型枠に近づき過ぎる場合があります。特に壁と一体となっている柱ではそのようなことが起こりやすいです。

柱型枠工事を行うときは、セパレータが柱の内部に入り込んでいるかどうかのチェックは、建物を長く維持するためにとても大切です。

出隅の密着

出隅とは、柱の角の部分です。その部分の型枠は、しっかりと密着させておかないと、コンクリートを流し込んだときの圧力で隙間ができ、コンクリートのペーストが漏れ出してしまうことがあります。

チェーンや金物などを用いて、せき板をしっかりと密着させます。