型枠工事いろは
COLUMN
型枠工事の構造計算
型枠は、構造計算したときとは異なる応力分布になることもあります。また、コンクリートを打ち込むときの荷重は、予測ができないこともあります。そういったことから、型枠工事の構造計算では安全係数を掛けて行い、机上では予測できない応力に充分に耐えられるように設計します。
型枠の応力計算
型枠工事の構造計算はとても複雑です。単純支持や両端固定なら簡単に計算できますが、そういった型枠はほとんど存在しません。
こで、型枠の応力計算では、合板せき板の支持条件は単純梁、合板以外のせき板や根太、大引の支持条件は単純梁と両端固定梁の中間の値でも良いとされています。
大引については、支持点間に1~3点しか作用しない場合には集中荷重として、支持点間に4点以上作用する場合には等分布荷重として、計算することになっています。
曲げ応力の計算
曲げ応力の計算は、コンクリートの質量や型枠の質量などの基本鉛直荷重、作業をするときの人員の重さなどの作業重量を合計した鉛直重量を使用します。
構造計算の方法
構造計算の方法には、次の2種類あります。
1.設計荷重で型枠に働く応力や変形量を計算して、その値が型枠の許容応力や許容変形量を超えないことを確認する方法
2.型枠に作用する荷重を求めて、その値が型枠の許容荷重や許容変形量を超えないことを確認する方法
1番目は労働安全衛生基準に従って計算する許容応力度による方法です。2番目はハイプサポートや枠組支柱などの組み立て部材にあらかじめ設定されている許容荷重に基づいて計算されます。
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